非上場企業の株式を購入する前に確かめるべき3つの質問

評価額の性質、株式の譲渡制限、直近ラウンドの鮮度。非上場企業の株式を購入する前に確かめるべき3つの質問です。

非上場企業の株式を購入する前に確かめるべき3つの質問
要点
  • 非上場企業の直近の評価額は、資金調達ラウンド、既存株式のセカンダリー売却、まだ成立していない交渉のいずれかから生まれます。
  • Revolutの2025年11月の750億ドル、2026年7月の1150億ドルという評価額は、いずれも従業員が株式を売却したセカンダリー取引で決まりました。
  • Setter Capitalの2026年第3四半期レポートによると、Anduril、Databricks、Revolutは譲渡制限が厳しく、これらの株式を直接セカンダリー取引するのは困難です。
  • 2026年第3四半期のPitchBook-NVCA Venture Monitorが引用するForgeのデータでは、最後の資金調達が2023年だった企業のセカンダリー・ディスカウントは中央値で45%、2021年だった企業では59%でした。
目次
  1. 評価額はどこから来たのですか?
  2. 株式は譲渡できるのですか?
  3. 直近のラウンドはどれくらい新しいのですか?
  4. 3つの質問はどう使えばよいのですか?
  5. どのようなリスクが残るのですか?
  6. よくある質問
  7. セカンダリー売却による評価額は、資金調達ラウンドの評価額とどう違うのですか?
  8. 非上場企業の株式が直近の評価額より安く売られるのはなぜですか?
  9. レイターステージの非上場企業の株式は自由に売却できますか?

非上場企業の株式を購入する前に、3つの質問に答えておきましょう。直近の評価額はどこから来たのか、株式は譲渡できるのか、最後の資金調達からどれくらい経っているのかです。上場株にはリアルタイムの株価がありますが、非上場企業にあるのは最後に判明した評価額だけで、その1つの数字がまったく異なる出来事を反映していることもあります。

評価額はどこから来たのですか?

非上場企業の直近の評価額の出どころは、資金調達ラウンド、セカンダリー取引、進行中の交渉の3つが考えられます。評価額は同じ種類どうしで比べましょう。ラウンドはラウンドと、セカンダリー取引はセカンダリー取引と比べます。

評価額の出どころ何が起きるか企業は資金を得るか例
資金調達ラウンド企業が新株を発行し、リード投資家が事業を精査したうえで価格を決定はいForm Energy、Series G:2026年8月、プレマネー評価額17億5000万ドルで7億5000万ドルを調達
セカンダリー取引既存株主が発行済みの株式を新たな買い手に売却いいえRevolut:2025年11月に750億ドル、2026年7月に1150億ドル
交渉当事者が条件を協議中で、取引は未成立まだ得ていないLambda:2026年10月、プレマネー評価額145億ドルで最大40億ドル

Revolutは、セカンダリー市場で評価額が決まった例です。同社は2025年の年次報告書で、750億ドルという数字は株式のセカンダリー売却の価格であり、この取引では現役・元従業員2144人超が権利確定済みの株式の一部を売却したと説明しています。2026年7月の1150億ドルという評価額も、新たな資金をもたらすラウンドではなくセカンダリー売却によるものでした。

Lambdaは、交渉段階の評価額の例です。The Wall Street Journalの情報をTechCrunchが報じたところによると、同社はプレマネー評価額145億ドルで最大40億ドルを調達しようとしています。2026年10月26日時点で、このラウンドの完了は報じられていません。資金が入る前と後の評価額の違いは、プレマネーとポストマネーの記事で解説しています。

株式は譲渡できるのですか?

必ずしもできるとは限りません。レイターステージの企業は株主名簿を厳しく管理しており、売却には取締役会の承認が必要なうえ、企業が先買権(ROFR)を持っています。

セカンダリー市場のマーケットプレイスであるSetter Capitalは、2026年第3四半期のSetter 30ランキングで、Applied Intuition、Neuralink、Stripeは供給が限られている一方、Anduril、Databricks、Revolutは譲渡制限が厳しく、直接のセカンダリー取引が難しいと指摘しています。それでもこの3社は、買い手が最も求める30社に入り続けています。

制限が厳しいほど、誰が株式を保有しているのか、投資家がどのようなストラクチャーで案件に参加するのか、IPO前にどうポジションを手放せるのかが重要になります。こうした持分がどのように売買されるのかは、セカンダリー市場のガイドで解説しています。

直近のラウンドはどれくらい新しいのですか?

評価額はラウンドとともに古くなります。資金調達をしない期間が長いほど、セカンダリー市場の価格は直近の評価額から離れていきます。

2026年第3四半期のPitchBook-NVCA Venture Monitorが引用するForgeのデータによると、最後の資金調達が2023年だった企業の株式は、セカンダリー市場でその評価額から中央値で45%、2021年だった企業では中央値で59%のディスカウントで取引されています。

極端な例は、企業全体の売却です。同じPitchBookのレポートによると、Bending Spoonsは、かつてそれぞれ175億ドル、117億ドルと評価されていたMiroとAirtableを、非上場時の評価額から90%近くディスカウントした価格で買収、または買収で合意しました。

3つの質問はどう使えばよいのですか?

購入を決める前に、企業ごとに答えを短いカードにまとめておきましょう。

  • 評価額の性質:ラウンドか、セカンダリー取引か、交渉か。そして誰がその数字を伝えたのか。
  • 株式の譲渡:取締役会の承認が必要か、先買権やその他の制限があるか。
  • 鮮度:直近ラウンドの日付と、その後にセカンダリー取引があったかどうか。

どのようなリスクが残るのですか?

3つの質問でリスクがなくなるわけではありません。持分の価格が何で構成されているかが見えるようになるのです。

  • 次のラウンドやIPOの価格が、直近の評価額を下回る可能性があります。
  • 譲渡制限によって、IPOや企業の売却より前に持分を売却できない可能性があります。
  • 非上場企業の情報開示は上場企業より少なく、セカンダリー市場の統計は市場全体ではなく個々のプラットフォームでの取引を反映したものです。

よくある質問

セカンダリー売却による評価額は、資金調達ラウンドの評価額とどう違うのですか?

資金調達ラウンドでは企業が新株を発行して資金を受け取り、リード投資家が価格を決めます。セカンダリー売却では既存株主が発行済みの株式を売却し、企業には何も入りません。

非上場企業の株式が直近の評価額より安く売られるのはなぜですか?

評価額はラウンドとともに古くなるからです。PitchBook-NVCAのレポートに掲載されたForgeのデータでは、直近ラウンドが2023年の場合のセカンダリー・ディスカウントは中央値で45%、2021年の場合は59%でした。

レイターステージの非上場企業の株式は自由に売却できますか?

いいえ。売却には通常、取締役会の承認が必要で、企業が先買権を持っています。Setter Capitalによると、Anduril、Databricks、Revolutは譲渡制限が厳しくなっています。

出典: PitchBook-NVCA Venture Monitor 2026年10月7日

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